ニッカ鶴はニッカウヰスキー創設者、竹鶴政孝氏がブレンダーとして手がけた最後のブレンデッドウイスキーです。
竹鶴政孝氏が生涯をかけて追い求めた夢は「本物のウイスキー」を造ること。
この記事ではニッカウヰスキーの歴史と竹鶴政孝氏のウイスキー人生の集大成である「ニッカ鶴」についてお伝えします。
ニッカウヰスキーの歴史
ニッカウヰスキー創設者、竹鶴政孝氏は「本物のウイスキー」を日本で造ることを目標にウイスキーの本場スコットランドの蒸留所でスコッチ造りを本格的に学びました。
その情熱の証は「竹鶴ノート」として日本に持ち帰られ、日本のウイスキー造りの教科書となります。
竹鶴政孝氏は自ら吟味した北海道は余市の地に蒸留所を構え、ウイスキー造りに励みました。
初めは泣かず飛ばずだったウイスキーが日本中で周知され、今では竹鶴政孝氏は「日本のウイスキーの父」として知られています。
現在はジャパニーズウイスキーは世界の5大ウイスキーに数えられるまでに世界中に認められ、ニッカ、サントリーの両巨頭を中心とした日本のウイスキーに世界中のウイスキーマニアが注目しているのです。
ニッカウヰスキーは余市以外にも宮城峡、知多に蒸留所を構え、土地の風土を活かした原酒造りで、自社のウイスキーの持ち味の幅を広げ、好評を得ています。
ニッカ鶴について
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ニッカ鶴は竹鶴政孝氏がブレンダーとして造り上げた最後のボトルです。
その味わいは竹鶴政孝氏が目指した「本物のウイスキー」と言うに恥じない気高く、上品な味わいに仕上がっています。
シェリーやフルーツの香り、スムースな味わい、きつくはありませんがスモーキーさも感じられます。
リリース当時は竹鶴政孝氏が年数表示を嫌ったため、熟成年数は記されておらず、級数表示が一般的だったので「特級」と記されたボトルで販売されていました。
その後、級数制度が廃止され、「特級」表示はなくなり、表示なしのボトルで販売されています。
竹鶴政孝氏は「鶴」発表後の3年後に他界され、その後は竹鶴威氏がブレンダーとなり、熟成年数17年以上の原酒でブレンドした「鶴17年」が発売されています。
こちらは17年表記されているので、特級表記が最も古いもの、表記なしがその次、17年表記がその後発売されたものとはっきりと発売された時期がわかるようになっています。
現在はニッカ鶴は終売していますが、まだ17年表記なら手に入りやすいです。
価格は定価よりは上がっていますが、割とネットで見かけます。
ガラスボトルより、白い陶器ボトルの方が多く売られているようです。
蒸留所限定でノンエイジが販売
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現在、ニッカ鶴はノンエイジで蒸留所限定で販売されています。
写真のように文字が金色になり、年数表示がなくなっています。
蒸留所は見学ができるようになっていますので、蒸留所見学の折、お買い求めいただくことはできるようになっています。
蒸留所見学は事前予約でガイド付きのツアーもあります、ご興味のある方は蒸留所のホームページから予約できますので、ご予約されてから行かれる方がいいと思います。
蒸留所見学は大変人気があるようです。
蒸留所見学では竹鶴政孝氏、リタ夫人のご紹介や、ウイスキー造りの過程を見学でき、原酒のテイスティングもできるようになっています。
ウイスキーファンにはたまりませんね。
私も行ってみたいです。
最後に
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ニッカ鶴をご紹介してまいりましたが、いかがだったでしょうか。
ニッカウヰスキーの歴史や竹鶴政孝氏の生涯、ウイスキー造りの過程などにご興味のある方は、蒸留所見学をおすすめします。
私は特級表示ボトルと17年表示ボトルを所有していますが、17年表示はまだ手に入りますので封を切りましたが、特級表示ボトルはもう手に入らないかもしれないと思うとなかなか封を切る勇気が出ません。
本当は飲み比べしてみたいのですが、特級表示はもう1本手に入ることがあれば、開けてみたいと思っています。
竹鶴政孝氏の遺作、ニッカ鶴特級はいつも見えるところに飾ってありますが、竹鶴政孝氏の生きた証のこのボトルを味わう時が来るのかどうかは私自身もわかりません。
ボトルを時々磨きながら竹鶴政孝氏の人生に思いをはせる日々が続いています。
今はウイスキーブームで原酒不足が問題になっていますが、一時はウイスキーが売れなくて製造を制限していた時期がありました。
その時代のあおりで現在の原酒不足があるわけですが。
いつまでもウイスキーのある生活が送れますよう、もうこれ以上終売品が出ませんよう、願い続けるばかりです。
竹鶴政孝氏に尊敬と親愛をこめて。